先日、幅3m×高1.2mの超巨大な室内窓を千葉県のお客様の所へ納品に行ってきました。
時間が無くて全体の写真が取れなかったので、イメージ図面でなんとなくの全体像を掴んでください。
サイズは、W3000*H1200*D105(壁厚85)で、仕上げはウレタン塗装による黒色の塗りつぶし仕上げです。
ウレタンで仕上げた木製の室内窓は、なんとなくアイアン窓に見えなくもない仕上がりになります。
デザイン的には、3m*1.2mを縦に4つ横に3つの合計12マスで区切り、上部1/3が滑り出し室内窓が横並びに4連、残りの2/3部分はFIX室内窓8マスになっています。サイズとデザインはお客様の構想の中であらかじめ決まっていました。
さすがに大きすぎて搬入できない
お見積りの依頼はお電話でした。
お話しを聞いてみると3m×1.2mのとても大きな室内窓で、現場はマンションの13階とのことでした。
「大きいですねぇ。制作自体は1体物でも作れますが、現場に入りますか?」
「・・・1体物では入らないです。でも分割なら3mは入りそうです」
「え?そんなにエレベーター大きいの?」
「斜めに持ち上げれば行けそうな気がします。最悪入らなければ階段で13階まで運びます。」
どこで分割するか?
このような現場に搬入できないような室内窓の場合は、分割して製作して、現場で組み付けることなるわけですが、搬入方法、精度、強度、現場での施工性など、様々な要因を考慮しながら、お客様と打ち合わをしながら最善の方法を考えていきます。
今回の場合でしたら、長さは3mのままで行けるので、横方向で分割して合体する方法を前提に考えます。
一番初めに思いつくのが下のイラストのような分割方法。これは正にお客様が求めている理想刑の室内窓。
ただ、恥ずかしながら当社の技量では、この方法で現場で組む制度と強度を出す自信がなく、これはごめんなさいしました。
次に思いつくのは、単品の室内窓を何個か作って重ねて行く方法。この方法だと現場での施工性は格段に良くなりますが、重ねの部分の板が2枚になってしまいます。見た目的に少しでも重ねの部分を減らしたいので、高さ40cmの窓と80cmの窓の2分割で製作をすることに決まりました。
あと細かな部分になりますが、重なる部分の板厚を薄くするなどの調整をしています。
考え方が一致
先にも述べましたが、現場への搬入方法、施工性、強度など様々な条件によって分割する方法は変わってきます。横幅3mはそのままで、高さ40cmの室内窓を3段積む方法、高さ1.2mはそのままで横幅75cmを4列並べる方法など。
作る側としては、120×75cmの窓を4つ並べる方法が一番手っ取り早いです。でも、なんかちょっとイメージと違う気がするんです。
人によってはそんなこと拘っていないし何が違うのかわからないよと言う方もいると思います。その場合でしたら、120×75cmの窓を4つ製作で行います。現場での施工性も搬入も格段に楽になりますから。
でも、出来ることなら少しでもお客様の理想とする最終形に近づけたいという思いがあります。
納まりについてや施工法など、当社の考え・説明に対して理解してくれて、お客様方での現場での施工のことなども含めて、お互いの考え方と思いが合致し、納得のいくラインで最終的な納まりがまとまり、オーダー頂けたことをとても嬉しく思いました。